奈良寺社巡り 浄瑠璃寺・岩船寺・西大寺

一年振りに奈良に寺社巡りに行って来ました。
昨年秋に市街地から離れた円成寺に行ったので、この日も市街地から離れた浄瑠璃寺と岩船寺を参拝。
自動車で奈良の市街地からバイパスを通り、
ニュータウンを迷いながら抜けて丘陵地を走ってまず浄瑠璃寺に到着。
この一帯は当尾の里といい、行政上は京都府ですが奈良に近く観光ガイド等でも奈良の扱いになっています。
古くから
多くの修行僧が修養のため集まった地域で小田原と呼ばれていたそうです。また、当尾石仏群と称される鎌倉時代を中心とした石仏、石塔が多数残っています。

浄瑠璃寺は、創建時の本尊の薬師如来の浄土「浄瑠璃世界」が寺名の由来で、池を中心にした庭園は極楽世界をこの世に表わしています。
本堂は横に長く九体の阿弥陀如来と四天王像を安置。阿弥陀如来九体のうち二体が修復中、四天王像の二体が国立博物館に展示中でした。
本堂、阿弥陀如来九体、四天王像と三重塔は全て国宝で、浄土庭園からの本堂と三重塔の風景は見事なものでした。

 

続いて岩船寺へ。
岩船寺は行基が大和国鳴川に建立した阿弥陀堂がそのはじまりで、 鎌倉時代に現在地に移したとされています。
本尊は阿弥陀如来像、普賢菩薩騎象像、十一面観音像などが近年再建された本堂に居並んでいます。室町時代建立の三重塔は重要文化財に指定、最近修復されたばかりで、庭園越しの朱塗りの姿が綺麗でした。

 

ここを後にして帰路途中に西大寺を参拝。
西大寺駅前は先般の安倍元首相銃撃事件の現地となりましたが、そういえば西大寺は御朱印をもらっただけできちんと拝観していないなと改めて拝観。

西大寺は奈良時代に称徳天皇が金銅四天王像の造立を発願したのが始まりとされ、南都七大寺の一つとして壮大な伽藍を誇りましたが、平安時代には衰退し、鎌倉時代にて復興されたもので、本堂などは江戸時代の建立です。

広い境内の四天堂、本堂、愛染堂と拝観。以前は各堂で入場料を支払う形で、拝観せずに御朱印だけもらったのですが、共通拝観料を払ってそれぞれを拝観し、御朱印を頂きました。
四天堂は創建の元となった四天王立像及邪鬼が安置されていますが災禍のため邪気だけが創建時もの。大きな十一面観音立像がご本尊。なおこれで奈良八寺院(西大寺・法華寺・海龍王寺・大安寺・法輪寺・聖林寺・長谷寺・室生寺)の十一面観音を周る八十八面観音巡礼を終えたことになります。
本堂はご本尊が釈迦如来立像、愛染堂のご本尊は愛染明王坐像で秘仏となっています。
本堂内は内陣を取り囲んで灯篭が並べられており幻想的な光景でした。
前回は境内を見て周っただけだったのでようやく拝観できて何よりでした。

 

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