アメリカンフットボール全日本大学選手権「甲子園ボウル」関西学院大学対早稲田大学の試合を観戦しました。
戦前の予想では総合力に優る関西学院大学優勢ですが、今季はリーグ戦で立命館大学に敗退し、西日本代表決定戦で何とか勝ってこの試合に進出しただけに不安が残るところもあります。
同様の展開だった一昨年の日本大学戦では敗れただけにすっきり勝ってほしいところ。
試合は関西学院大学が第1シリーズでパス中心の攻撃が進んでFGで先制。
双方とも攻撃がある程度進む展開で、早稲田大学がパスインターフェア、ロングパスで大きく進んでTDを奪い3-7と逆転。
しかし、関西学院大学は次のシリーズでラン、パスを決めて前進、最後にWR阿部へのTDパスで10-7と逆転します。
次のシリーズでも同様にラン、パスが決まり前進、再度WR阿部へのTDパスで17-7とリードを広げます。
関西学院大学ペースでこのまま試合が決まるかと思いましたが、早稲田大学がロングパス2本でTDを奪い17-14と追い上げます。WRブレナンへのTDパスは明らかにサインミスでの失点、嫌な雰囲気となります。
早稲田大学が勢いに乗ってオンサイドキックを試みますが失敗。関西学院大学は反則でTDを取り消されたものの、FGを決めて20-14で前半終了。
関西学院大学優位の試合展開ですが、早稲田大学のロングパスに苦しめられている感。
後半戦、早稲田大学は第1シリーズでパントフェイクからのギャンブルプレイを試みますが失敗、早稲田大学がバタバタしているところに乗じて関西学院大学は最初のプレイでRB前田が抜けてTDを奪い27-14とリードを広げます。
ここで一安心と思った矢先、早稲田大学はブレナンのキックオフリターンで大きくゲイン、さらにWRブレナンへのパスが通って27-21と迫ります。
さらに関西学院大学のFG失敗後の攻撃で、早稲田大学はまたまたWRブレナンへのパスが決まって27-28と逆転。ここというところでQB柴崎からWRブレナンへのホットラインが決まります。
第4Qに入って関西学院大学はランを中心にじっくりと攻撃を進め、最後にRB前田が飛び込んでTD、さらにPATでプレイを選択しランを決めて35-28と再度逆転します。
次の早稲田大学の攻撃を抑えると、関西学院大学はランで大きく進んで最後にFGを決めて38-28と点差を広げ、そのまま試合終了、2年連続で優勝を決めました。
試合後のスタッツをみると、関西学院大学はランで早稲田大学を大きく上回っており、パスと加えて攻撃では終始ゲームを支配していました。一方で、ミスもありロングパスを的確に決められ苦戦しました。
最後には突き放しましたが、例年以上に早稲田大学の実力が上がっていたように思います。
逆に今季は今ひとつ感のあった関西学院大学ですが、最後にはチーム力をあげて丁度30回目の甲子園ボウル優勝を果たすことができました。
なお、長年指揮をとってきた鳥内監督は今季限り、最後の優勝インタービューでも笑わせてくれましたが、有終の美を飾ることができました。
到底敵う相手ではありませんが、最後のライスボウルでは良い試合をみせてほしいと思います。